─ どこかの異空 ─
[向けられる感謝の言葉に、ん、と一つ頷き返す。
直後にとたたたた、と駆け寄って来たのは、黒猫妖精]
『にーさん、また無茶しはってぇ!』
……あー、うるせ、これくらいならすぐに落ち着くから。
[にゃあにゃあと言い募るのを受け流し、ケースから取り出したカードに掬った紅でルーンを描く]
……永久巡る、命の力。
全ての再起の名の下に、傷を癒す力と転じよ。
[ルーンを描いたものと、『再生』のカードを複写したものを天へと向けて翳す。
言霊に応じて砕けたカードが振り撒くのは、傷を癒す柔らかな光のしずく。**]