[ 視線を感じはしたけれど、布に遮られて直接は届かず。
全く、数年前からしてみれば、立場は逆転している気がする ]
― >>822より 回想 ―
[ 今までに無いタイプの相手、それが当時の感想。
幼い頃は揶揄いの種にされたかと思えば、
年を重ねるにつれて異性の注目の的となった容姿に対して、
一言も感想を述べず、何かしら特別な反応もせず。
だからこそ、やりにくいとも言えた。
何より余りの勝手さが、当時の彼とは相反していたから ]
……決められてなくたって、出来る。
でも、決められた事っていうのは、
最低限やったほうがいい事だから、決められてるんだろ。
[ なるべく抑えようとするのに、自然、語気は荒くなる。
苛立ちを示すように、組んだ腕を、指でトン、と叩いた ]