俺は……いけない。最期まで、ここにいないと、だから。[懐かしい姿に翠を細めながら、告げるのはやわらかな拒絶]でも、ミリィは。先へ、いって。……途中でコケんなよ、昔みたいに?[幼い姿に、当時の事を思い出しながら、からかうようにこう言って。銀の獣は、自身は月の腕に囚われたまま。東の空の光へ向けて駆け出す背が、見えなくなるまで見送っていた。**]