[肩を寄せ抱きとめれば呼ぶ声が聞こえる。
先ほどとは違いすぐ傍で紡がれる音>>724]
――…私は此処に居るよ。
[大丈夫、という代わりそんな言葉を掛けて
少しだけ頼りなくみえるライヒアルトの背を撫でる。
かみさまのいる場所――考えもしなかった問いかけに
修道女であった者はことと頸を傾げ考える風]
私にもわからない、けど。
救いを求め祈る人々の……
心の中にいらっしゃるんじゃないかな。
[信仰の宿る場所を示すかのように微かに目を伏せて]
――――…なんて。
そうだといいな、って思っただけなんだけど。
私たちには見えない、確かめられない何処か、かな。