[神がいないとは思わない。
身に染み付いた信仰を捨てることなど出来ない。
ライヒアルトから知らされる真実>>+6:161に女は驚いたようだった。
俄かに信じがたい其れに悩ましげな吐息が零れる]
其れが事実だとすれば……
哀しいことだと思う。
[教会で受けた恩も司祭である善良な養父の存在も
その哀しい真実の全てが今の自分をつくっている。
だから教会の全てを否定し信仰を否定出来る筈もなく]
ラーイは其れを聞いて苦しかったのね。
[教会が犯した過ち――。
今尚人々を苦しめる其れに心が痛む。
けれど沈む様子は表には無くただあやすような響きがあった]