[旅人と同じ死者達は、或いはまだ、そこに残っていただろうか?いずれにせよ、彼らの魂に旅人が触れることは二度と無い。そして…]ああ、開いたな。[以前に抜けることの出来なかった森の奥、旅人は、銀の狼とは違う方向へと足を踏み出す。踏み出したその足は、その先から溶けるように消えて、胸の穴の痛みも、滴り落ちる赤も、漸く、全てが終わりを告げた**]