[えーりんに制裁という名のウサ晴らしをかまし、ミハエルの伝言頼んだ後はする事が無くなった。
死後もミハエルを見守る………というのを選ばないのは死者だからだ。
死者は死者の場へ、生者は生者の場所へ。その境界線は犯さない。伝承なんかには疎いが、教会とか神様に対しては一応、それなりの敬意は払っているのだ。
つまり良くも悪くも、メイドとしての自分は普通の人間だったのだ。女装スキル以外は。
これがまた恨み言を言い募るような性格だったら違うのだが、そういう性格でもなくて。
やる事やってすっきりしたら、ふらっとその場を離れた。]
ばいばい、フーくん。
私の可愛いお姫様。
[一度だけ振り返り、初恋でもあり一番でもあり、とにかくとても大切だった人に遠くから囁いて、ふわりとその場を離れていった。]