[泣かせてしまったとはっきり覚えているドミニカへ、その次に視線を向ける。
大丈夫だというように微笑んで、それから頭を下げた。
それでも彼女の泣きだす姿にそっと困ったように笑って、ゆっくりと立ち上がった]
すまなかった、ドミニカ。
……怯えさせてしまった。
[小さく頭を下げて、謝意を伝えて。
彼女の涙を流す目を、じっと見つめる]
心配もかけた。
[怖がられないようなら、そっと無事な手を伸ばして。
その親指で、涙をやさしくぬぐった。
それから、視線は木へと向かう。それがウートラだというのはわかっていたから。
ドミニカに微笑んでから、そちらへと向かう]