――遅い
[下げられる頭、紡がれるしゃがれ声、伺う視線に魔人は短くそう返し、フンと顎をしゃくります。
鬚の先が示すのは、ちゃっかり何事もなかったように実をつけている菓子の木でした。]
それ以外については筋違いだ
オレに謝るべきなのはアッチだろう
[ジロリと菓子の木をねめつけ、レイスから視線を外します。
そして彼がドミニカへ謝罪を述べ始めたのを期に一歩菓子の木へと近づきました。
皆の気が散っている今こそ燃やしてやろうと指に力を込めます。
――その矢先に耳に届く能天気なアナスタシアの宣言>>#0
『まだ』茶会が継続するならば、願い事叶え中の身にはそれを実行することが出来ず無言で指を離したのでした。**]