─生徒会室→ ─
[幼馴染が部屋を出ていくのに気付き、自分も出て行ったほうが良いかと思い。
誠の寝息が落ち着いているのを確かめてから、そっと生徒会室を後にした。
部屋を出て、最初に感じたのは痛いほどの寒さで。
誠が命を落とさなかったのに安心して気が緩んだせいかと思ったけれど。
ふと窓の外に見える空を見て、そうじゃないことに気付いた。
あぁ、本当に、終わったんだ。
そう思った次に過ぎった思考に、気がつけば足が走り出していた。
幼馴染に声をかける余裕もなく、向かった先は。]
…そう、都合よくは……いかないのね。
[鉄錆の臭いと、冷たくなった友人や後輩たちが眠る、宿直室。]