―中庭―
[もう一本、燃やしてやりたかったエントの木も茶会の客人なれば燃やしてやるわけにも行きません。
『後で覚えてろよ』と熾火燻る黒い眼で睨みつけるだけで、その場から踵を返します。
エントが更なる失言が出来ぬ状態なのは幸いだったでしょう。
アナスタシアはキリルに連行され、治療が必要な者は道具を手にしたドミニカが動いているようでした。
魔人は場がそれぞれ動き始めたのを一瞥し、自身も不足している熱量を取りに行くかと顎鬚を捻ります。
そこへ届いた問答>>859に、魔人の怒りは容易く着火しました。
レイスが首を横に振って>>904否定しているその相手――ニキータの真後ろにいきなり転移し、]
ほーう、オレがどうしたって?
・・・ちっと焦がし足りなかったようだな
[眼の熾火が睨むニキータの毛先に、ボッと炎が踊ります。
その始末を見届けず、魔人は燃料確保に姿を消しました。**]