─ 数日後・→教会私室 ─
[直前の事はおくびにもみせず。向こうの様子に>>866、こちらも常と変わらぬよう、ひらと手をふって返した。
そろそろ来るような予感があったのは、薬師が殺される直前のやり取りのせいだろう。
瞳の変化には気付かれているのか。
内側にぞわりとした物を抱えながらもひとつ頷くと、『掃除は終わったし、今日はもう寝るだけだ。』
と予定を伝えながら、礼拝堂の奥の私室まで、友人を招き入れた。
簡素な部屋には、机と寝台、物入れと窓が一つづつ。
客を入れるようなスペースはあまりないため、机の近くの壁に背を預ける格好を取る。
手の届く範囲に刀と銀粉があるのは無意識ではない。
友人に椅子を指し暗に勧めながら、『何だよ、話って』と、手を動かした。]