― 広間 ―
[変態の手がクレメンスの尻や内股などに伸びそうになれば、即座に鞭でその手や背中を叩く執事]
『あぁん、もっとー♪ ……って、つい喜んじゃったじゃない。
なにセバスチャン、嫉妬してるの? 僕が一番気に入ってるのはキミなのにー』
「黙って仕事しなさい、この失格人間。
チッ。マイロードやマイレディの許可さえあれば、とっくにその首捻じ切っているというのに………」
[何故か鞭で叩かれて喜んでる変態と、汚物をみるような視線を向けて舌打ちしてる執事]
『相変わらず冷たいなー。ま、そういう方向は今は我慢してー。
この腕も胸も、メス入れないときちんと治せないけど、どうしようか。ここでやる? それとも、侯爵んトコの別荘に移動してからにする?』
[できるだけ痛みを与えないよう、左腕や胸部の表皮に軽く指を滑らせて状態を確認してから、メス片手に問う変態。
性格も性癖も色々と問題はあるけれど、医者としてだけは有能なのです。
暗殺者としても、好みの遺体にイタズラしようとするという点を除けば有能なのですが。
クレメンスの要望があれば、ミハの伯父だと知ってる執事が、女主人の為だけに協力するでしょう]