─宿屋─
[結社については「おぅ」と返すに留め。荒れる様子にはまた溜息一つ]
あー、だから。
繰り返さないのが何で離れることになるんだよ、つってんだよ!
それじゃあただの逃げだろうが!
おめぇ、そのまま逃げ回るだけで良いのか?
そいつを本当に大事だと思うなら、しっかり捕まえて傍で護ってやれよ!
おめぇにその自信が無ぇのかも知れねぇが、それで逃げ回ってるんじゃ、きっと後悔するぜ。
[相手の声が大きくなるのに合わせてこちらも声が大になる。最後の言葉は低く、とても重く響いた。まるでフーゴー自身の過去を漂わせるかの様に。
いつもの、とラム酒を頼まれれば今一度の嘆息の後に、グラスとラム酒の瓶をアーベルの居るテーブルへと置いた。「金は要らねぇよ」と一言*付け足して*]