[ティーカップを手にした、赤毛の青年は怒るに怒れない、といった表情で。本来の広間は、美味しそうな料理の匂いとお茶の香りが漂っている柔らかな空気に満ちているのだが]『………』[恐る恐る視線を巡らせる。笑っている顔、苦笑している顔。そして。一番確認したくて、確認できない顔は、頭上に]『こ、こんなつもりじゃ…!』[胸元の石が透明な光を弾いた]