[ひととおり、旧知への挨拶や礼を済ませてから、美しいヴァンパイアは、息子の方へと手を差し伸べる]『いらっしゃい、ボウヤ』[逆らえるはずもなく…でも逆らいたくてしょうがない表情で…紅い髪が庭の隅からその白い手の前に引き寄せられる]かーちゃん…ごめ…『謝るのは私にではないでしょう?』[白い指先が、項垂れる息子の顎にかかり、そっとくすぐるように撫でると、吐息と共に囁く]『馬鹿な子』