[は、と息を吐き仰いだ空には無数の星が流れる]また、春に逢いたい。[願いを星に託すように口腔で繰り返される言葉。彼も見ているだろうか。そんなことを思えば堪えきれなくなった感情が溢れるように透明な雫が頬を濡らした。携帯握るその腕を冷たい窓ガラスに押し付けて微かに俯いた青年の肩が、小さく震えを見せる。今は誰も傍にはいない。冷たい廊下で一人きり声を殺して友を惜しんだ**]