人狼物語 ─幻夢─

80 夜天銀月


織子 カルメン

─ 終わりの後で ─

[しばらくの間、自分の身体が埋葬された場に横たわっていた。
身体と魂の繋がりが断たれた以上、同じ場にいる必要はないのだが。なんとなく、自分の居るべき場所はここだと思ったのだ。]

 ────…。

[記憶も、感情も、どんどんこぼれ落ちていって。じきに自分という存在は消え、次の生へと歩んでいくのだろう。そう思いながら。
向こう岸とこちら側が吊り橋で繋がったことに気づくと、興味が湧いた。]

 …………。

[す、す、とワンピースの裾を静かに揺らしながら、吊り橋を渡る。
魂に体重は無いから、吊り橋が軋むことはない。けれど風に吹かれて少しだけ揺れた。]

(936) 2013/01/17(Thu) 23:55:12

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