「オーフ、これからモール行こうぜー。新しい店が……」
あー悪い、これから用事あるから行かね。また明日な。
[クラスメイトらの誘いは断わり、鞄をひっかけて学校を出て行く先は少し離れた街の喫茶店だった。
途中で何だか流行りものだったり評判のケーキ(30分は並んだ)をいくつかと、ブランド物のチョコレートを箱で買う。大箱と中箱、2つ。それから花屋に寄って、大きな花束を一つ買って扉をくぐる。]
ルーシーさん、ちは。
[挨拶しながら中に入りカウンターに腰掛けると、姐さんと呼びなさいと警告が。おっとうっかりとか言いながら、持ってきたケーキとチョコレートの中箱を土産と称して渡した。
土産を渡すと機嫌は良くなったのか、飲み物を奢ってもらった。いつも通り。エリカはと尋ねると、少し出ているらしいとの事。飲みながら待つ事になる。]
コーヒー、ミルクだけ入れて。
[まだブラックでは飲めないのかと笑われたら、少しだけ唇を尖らせた。そんな仕草には昔の面影がまだ濃く残る。他の荷物は脇に置かせてもらった。]