[見据えるのは女性だけ。
視界の中に、銀弧が弓に変じるのは見えた>>910けれど、只の弓矢であれば気にすることは無い、と]
く…っ!
[枷の重さも勢いに乗せて、蹴り付けようとした時
至近距離でこちらに向いた矢>>911に、ほんの一瞬目を奪われた]
え?
………って、あ!
[勢いに任せた一撃は、タイミングと、何よりバランスが大事で。
ただでさえ「枷」によってバランスが取りにくい状態で、つまりはそれが最大の失態]
ま、ずっ!
[気を逸らした所で軸がぶれる。蹴りは芯を捕らえることができず、体勢が崩れて
そこに、タイミングよく放たれた矢が触れる……刺さって、同時に強い衝撃に飲み込まれた]