[メールは開けない……それがアズマの出した答えだ。
見れば返事をしたくなる。今度は顔文字だけじゃおさえきれない予感がした。
もっと生きていたかった。今度は友達じゃなくて、もう一歩踏み出した関係に、親友に、なれる気がした。
そしてたくさん遊びたかった。いろいろ話したかった。留年した劣等感なんて、いつのまにか消えていたのだから。
生きたかった。死にたくなんかなかった。
それでも死んだ、これはどうしようもない。
駄々をこねれば諏訪が困ったように笑うだろう。その顔を思い浮かべてじわりと涙が浮かぶ。]
[小さなすすり泣きの声が聞こえる。アズマ自身のものだ。
自分の声だと自覚すれば声がさらに大きくなりそうになったから、くちびるをかむ。
夜空を見上げた。どんなときでも星は輝く。
諏訪はこれからどんな大人になるのだろう。想像してみたらめちゃめちゃかっこよくて、羨ましかった。]
また、いつか諏訪に逢えたらいいのに。
[頭を振った。アズマは学校に残ると決めたから。
ふたたび床にあおむけに寝転がり、流れてくる涙をとめることなく、ぼんやり、星をつないで星座をつくっていた。**]