――捕捉!
[ほんの一瞬動きを止めたかに見えた少年>>941へ向け、真っ直ぐに矢を放つ、が]
ひゃっ!?
[脇腹に軽い衝撃を受けて、僅かに姿勢を崩す。
完全に予想外の方向からの攻撃だった。
とはいえ芯を捉えぬそれが、大きなダメージとなることはなかった]
あたた……これを使うことになるなんて、さすがに思いもしなかったわぁ。
[数日分の月光の魔力を溜めて、ようやく放つことの出来る一撃。
それを消費した以上、こちらにももう打つ手はない。
弓を前方に構えたまま油断なく少年を見れば、彼は両手を挙げ降参のポーズを取っていた。>>942]