[これは絶対明らかに死ぬと覚悟して、固く目を閉じる。
木の枝が容赦なくぶつかってきて、痛い。もう死ぬしかないと思う。
と、――何かにぶつかった。何かやわらかいもの。
あれ、助かった?
と思ったら、また落ちた。]
っ。つ、った……。
[ふらふらと起き上がる。
痛みはあるものの、どこも酷い怪我はしていない。
それを確認して、聞こえた声にびくりとする。]
あ、アーベルっ!!
ご、ごめんなさい大丈夫だった!? 死んでない!?
ふわふわしてたらいきなり落ちちゃって……。
[慌ててアーベルの身体から降りて、起きれる? と手を差し出す。]