別に、優しいわけじゃないと思う、けど。
…… え、あ、いや。
女の子より可愛いとかは、ないだろ。
って…本当に?
うんまぁ、助けられてたなら、良かった。
…まぁ、まだ色んな意味でガキなんだってことなんだよな、結局。
[カルメンから微かな苦笑とともに向けられた言葉にはそう反論したものの。
手に取っていたポットをまた戻しこちらに向けられた微笑みもまた、見たことのないもので、先程とは違う意味で言葉を失った。
その後に続いた言葉に我に返って少し不服そうな顔になったけれど、頬は少し赤くなったのは不可抗力だと思う。
けれど、小さく付け加えた呟きには、少し苦い色を含ませた。]