─ 都市の通り ─…そうね。もっと、ノっくんに色を作って欲しかった。ノっくんが作ってくれた色を、使いたかったわ。[苦笑に返す笑みは弱く。差し出された右腕、色褪せた華に微か眉が下がるも口には出さず。その手に繋いでいたテレーズの手を重ね、自分は左に手を伸ばして]ありがとう。それじゃ、悪いけどちょっとだけ付き合って?[そういって向かった先は、自分の幾つかの心残りの内の、ひとつ]