─ 先の時・何処かの宙域 ─
……ああん、も、しつっこいなぁ……。
[真横を抜けてゆく光条に、ため息一つ。
避けられたのは、生来能力第六感と生存本能の賜物か]
……ったぁく、ヤル気の追手がついてくる、なんて、ウチ聞いとらんわ。
向こうついたら、クライアントとよぉーく、お話しせんとねぇ……。
[ややずれた、羽飾りつきの紅い帽子の位置を直して呟きつつ、コントロールパネルに指を走らせる]
にーさん、追手との距離と速度差計算して。
……蹴散らせん事はないと思うけど、収支考えると振り切った方が得だわ。
てゆーか、こんな所で撃ちあいになると、後が面倒だし。