[振り向くことはしなかった耳に、それでも囁き>>860はしっかりと届いた。目は見開かれたが、足は止まるどころか更に速度を増して]『……どっか行っちゃえ』[そう言ったのは気遣いでも何でもない。味方でないと宣言されて、ただ会いたくなかったからだ。尤も、既に現世に戻った彼には届かなかったかも知れないが][そもそも老神父を襲い、切欠を作り巻き込んだのは少女の方。けれどその点に気づかない程度には、やはり未だ子供なのだ]