―before story―
[あの時自分は確かに集落近くの森にいたはず、でもさ迷っている森は見覚えのないもの。
木も、生き物も、においも、音も、この森から感じるのは全て自分の知る物と違う]
「ドコ…ココ……」
[簡単な単語の組み合わせた、自分の故郷の言葉で呟いていた。
森をしばらく歩き、向こう側、明るくなっている方を目指し…、
見えたのは、きれいに整えられた壁が織り成す大きな何か、ところどころに穴が開いていた。。
感じる生き物気配から、住処だと思った。穴の大きさから、大きな生き物のものではなさそうだが、住む数は多そうだった]