― 数日後 ―
そっか。そうだよね。
イレーネさんにも都合はあるよね。
[滞在していた旅人はそそくさと帰る者が多かった。
事件の噂が広まれば、今年は村に来る人そのものが減るかもしれない。商売的にもそれは嬉しくない状況だろう。
「外でやること」は知らなくても、納得は出来て頷いた]
ねえ、イレーネさん。
来年もまた来てくれる?
[行商人>>971の迷いは知らず。じっと見上げてズバリ尋ねた]
あのさ。ほら、アーベルさんの持ってた本、とか。
よく分からないままで、何か残念だし。
また読めたら、何か分かるかなって。
[何かを頼んでおけば来てくれるかもしれない。
そんな子供っぽい考えで、思い付きを口にした]