[思わずごくりと喉を鳴らしてしまう。
それは男としては仕方ないだろう。温泉地のため、着替えた浴衣がはだけ、ハーフやクォーター特有の肌の白さが映え渡り、また湯上りのほのかにピンク色になっているのがとても艶かしいのだ。しかも洗い髪は下ろされ、さわり心地の良い金髪が妙なアクセントになっている。
総じて彼女の美しさは三割り増しというところか。
とにかく、彼はあっさりと追い詰められてしまっていた。
だが、それでも気絶する訳にはいかなかった。もし気絶してしまえば、間違いなく次に目覚めるのは翌朝だ。それだけは何が何でも回避しなければならない]
マ、マリー……。こういうのは、やはり順序をしっかりと踏んで……。
「手もつないだ。腕も組んだ。キスもした。これ以上はやっぱり一つしかないよネ?」