[そこまで呟いたところで、薄っすらと開かれて彼女を見下ろしている虚ろなる瞳に気づく。それに、くすりと自嘲の混じった笑みを浮かべると]……いえ。差し出がましい上に、主様の尊厳を失いかねない思考をお見せしてしまい誠に申し訳ありませんでした。『そんなこと、考えるまでもなく、一厘の疑いようもない、当然のこと』でした、ね。ああ、私もまだまだ学ぶことは尽きません。主様の御心すらいまだに理解できていない。[そう呟くと、くつくつくつと笑う。虚竜王の瞼はすでに再び閉じられていた。]