[伸ばされる手はそのままに。少しかがんで手が届くようにしてやる。嬉しそうに笑ってくれたのが、とても嬉しかった]……ああ、頼む。[我が子を人狼様と言う様子に、回す腕の力が少し込められた。続く言葉にイレーネが何を望んでいるかに気付く。それは己も望むもの。低く呟かれたそれに、短く言葉を返し、頷いた]