─宿屋─[不意に開かれた扉。その先に居たのはこの辺りではお目にかかれない貴族の礼服を着た者と、見覚えのある甲冑を着こんだ者の姿。しかしこれでもかつては方々を旅した身。人物は知らねど、どこから来たのかくらいは判別がつく]……何とも珍しいお客様だな。フーゴーは俺だが、如何なる御用か。[口調こそあまり変わらぬが、言葉遣いの端々には敬意が込められている。言葉を紡いでから、フーゴーはカウンターからテーブルがある方へと出た]