『……なるほど。確かに女王国内ならともかく、他国では難しいかもしれません。 ただ、自警団の方々にはあまり性急にならず、せめて外部の人たちについての身分照会だけでもすべきだったようにも思いますが……』[そう言って、ナサニエルは天を仰ぐ。 幼馴染でもあった友人の手を、あの嵐の海で離さなければ…と。]『……この島にいたという人狼について、話を伺ってもよろしいか?』[そんなナサニエルの様子を見ながら、今度はルーサーが口を開いた。]