― 未来・深海 ―[届いた箱に、不思議そうに瞬いた後。そっとそれを開けて、中を取り出す。紅色の文字を読めば、ふわりと微笑が浮かぶ。口々に問うてくる姉妹たちに、アナスタシアのお茶会で世話になったヒトだと伝えて。説明書を読むと、ダイヤルを回す。相手が出たら、言う言葉は決まっていた]ニキータ?――ありがとう。あなたは、とても優しい。とても、嬉しい。[そっと伝えるのは、柔らかく甘い聲だった**]