―回想(昔)―
ねー、お母さんー。どこいくの?
「今日はね、新しくこの村にきた患者さんのところにいくの。」
お仕事?
「ええ、そうよ」
そうなんだ、でもなんで僕こんな格好してるの?
「今から行くところはちゃんとした格好をしてなくちゃいけないのよ。」
[手を繋ぎながら歩く母と子の会話は長閑であった。
一つ疑問を呈するとするならば、男の子が女の子の格好をしているところだろう。
そんな母子はゆっくりと歩いていって、屋敷へとたどり着いた。]
[そこでお仕事をする母、僕はただ珍しくて、きょろきょろと周囲を見ながら執事風の人に女の子といわれて、母が僕のことを男の子だよと説明していた中も口を挟まなかった。]