[でも時間が経つと暇になってきて、仕事の話になると暇な気持ちが更に高まる。
大人の会話に口を挟まないようにと教わってるから口も挟まずに、ただ患者さんのところにいっておいで。といわれて、母が診察のためについ先ほど入っていた部屋へと向かい、ノックした。
声が返って来た。女の子の声だ。
あけていいらしい。そして扉を開けて固まった。
口にはしないけれど、はじめてあったとき、お姫様みたいだと思ったのだ。
では、目の前に居る女の子が姫ならば自分は?
ああ、どうか笑わないでもらいたい。
いや、でもどうせだから笑ってもらうほうがいいんだろうか?]