[だがどうしたい、と言う問いを聞くや否や――――獣に侵されかけた修道士は、すぐさま東洋刀を掴むと抜き放った。その切っ先を、オトフリートの喉のすれすれの所へと突き立てるように向け、翡翠は友を睨むように見やる。どのくらいの間、微動だにしなかったか。夕日が夕闇に変わりかけた頃、切っ先は床へと沈み張り詰めた空気はそこで終わったが。今度は抜き身の刀の柄を、友人へと差し出した。]