― 広間 ―
う…うん。気をつける。エーリッヒ。
[ついいつもの癖でエーリッヒ“さん”と言ってた事を指摘されれば、そう頷いて。
左右確認などしてる様子と、続く目を閉じてという言葉には、きょとりと首を傾げた]
ん。何?
[疑うことなく目を閉じた隙に、唇に柔らかい感触があって。驚き目を見開いたり]
「『…………………………」』
『ねえ、後であっちの若造、ちょーっと苛めて良いよね?』
「ええ、構いませんよ。但し、マイレディが哀しまない程度には抑えておいてください」
[変態の首を鞭でギリギリと絞めていた執事の手が止まった後。
変態と執事がそんな事を言っていたようだが、まあそれはそれ。
クレメンスの依頼>>1025には、執事は女主人の許可を取るまでもないと判断し、了承しただろう]