―after story―
「しっかしあれやな、イレーネちゃん、幼な妻さんやな」
[何が嬉しいのか、この残念な異界龍は最後の方の言葉に格別な思いがあるらしい。
自分はというと、自慢の料理の腕を振るいながらお弁当を作っていた]
まだ気が早いですよ、でもそれも直のことかもしれませんけども。
[機嫌良く答えながら、玉子焼きをひとつぽいっと放るとヴィターが空中キャッチ]
「うん、なかなかやな52点ってところや」
[えらそうに採点をしながらも、おいしそうに食べているヴィターの姿を見ながら、
思い浮かべるのはこれから弁当を食べさせる相手のことで]
今日の料理はお口に合うといいのですが。