[騎士が深々と頭を下げる様子には、僅かな困惑。島民はやはり人狼に対し良い感情は持ち合わせていないために。自分は過去のことがあるために人狼に対しても分け隔て無かったのであるが]
…なるほどな、それで騎士殿もこのように。
[王子の説明でようやく合点が行ったように言葉を紡ぎ。そのような国もあるのだと、なんだか少し嬉しくなった。当時そのことを知って居れば、と言う後悔も胸に抱く]
……なかなか理解を貰えない、だろう。
俺もそれが嫌で結社を抜け出して来たんだ。
[そう言って、左腕の袖を捲って見せた。現れる噛み痕とそれを取り巻く銀。結社に加わっていたと言うのは直ぐに分かることだろう。捲った袖を戻しながら]
…もうじき結社の人間もこの島に来る。
鉢合わせる前に島を出た方が良い。