青年 アーベル

>>1045

……違いねぇ。

[軽く肩を竦めつつ言って。
ユリアンが立ち上がり、頷き返すと。

ゆっくり、ゆっくり。
土を戻してゆく。

静かに眠れるように。
寒くないように。

そんな事を考えつつ、ゆっくり、ゆっくり。
黒で、覆い隠して。

森で他者を弔うのが、初めてというわけではない、けれど。
その手は──僅かに、震えていたろうか]