[閉じていた目を開き、ふ、と視線を落とすのは左腕の翼。護り手の印と呼ばれるそれ。今は自身の腕に留めておけばいいが、いずれは引き継がせなくてはならない。血と、『知識』と、銀の刃と共に。新たな世代へ]……とは、いうものの。[そう簡単に、宗旨替えなどはできない訳で。それが悩みの種と言えばそうなのだが。その事実にはあ、とため息をついた時、視界の隅を影が過ぎった]