―― 屋上 ――
……そっか。私もね、まだ行けない。
まだまだこんなのじゃ終わってないから。
[相手が成仏しない理由はよく分からなかったけれど。
自分を振り返れば、自分で納得しなきゃきっとダメなのだ。
同じようなことを問われて、首を横に振る]
[頭を撫でられて森先輩を見上げる。
言われた言葉に、目をこすりながら]
……私なんか、優しくも強くも無いです。
でも、よく分からないけど、森先輩がそう思うようになって良かったって言うなら良かったです。
[しばらくぺこぺこお礼合戦みたいに自分も頭を下げる。
やがて、頷くと自分の腿を叩いた]
もう行かなきゃ。もう大丈夫です。
神花に追いかけられることもないし、ただ辛いだけでもないです。先輩が一緒に登ってくれたから。