[薙ぎ上げながら、アーベルの声を聞く]待って、る――ちゃんと、待ってる――!![だから、振り向かない。 大きく頷く事で、声を上げる事で意を示す]ここで、ちゃんと。だから――貴方に食べられる、わけには、いかないっ![突進の勢いを殺しきれず弾かれた左翼。 刹那、交わされた右翼の尖は引き戻され、 鞭の如く付け根の部分から右翼全体がしなる。 横腹を渾身の力で打ち付ければ、大蛇の重い体が浮き 近くの壁へと叩き付けられる]