─事件から数週間後─
[一服中に見える景色。広場の賑わいと、港の船の出入り。その中にこの島には異質とも言えるものを見つけ、フーゴーは眉根を寄せた]
……ついに来やがったか。
[それは己が一番厭うもの、結社から派遣された者達の姿。うち一人には見覚えがある。それがまたフーゴーが顔を顰める原因となった。詰所へ向かおうとしているらしいその一団の中、見覚えある一人がフーゴーに気付き近付いて来る。その口端に笑みを湛えて]
「…久しいな、こんなところに居たとは。
その顔だと、今回の件にも関わったのかね?」
……うっせーよクソ野郎。
どうせ自衛団の方からも連絡行ってんだろ、「偶然だが結社に関わる人間が混ざってた」とか何とかよ。