[小さくて、かわいくて。白い髪はキレイだけど、肌はちょっとやけてるみたい。
お外でいっぱい遊んでるんだろうな…いいな、うらやましいな。でもこの子、誰だろう?
そう思いながら首を傾げ、声をかけた。]
えぇと…はじめまして。
私、ブリジットっていうの。
あなたの、お名前は?
[それが、ゼルとの初めての、会話。
最初は遠慮がちだったけれど、すぐに仲良くなって妹ってこんな感じかなって思えて。
ヴァルターも、同年代の女の子のお友達が出来てよかったって言ってくれて。
でも、すぐに男の子だってわかった時はヴァルターがすごく怒って。
エステル先生がいなかったら、ゼルとはもう会えなくなってたかもしれない。
ともあれ、その時まで妹みたいな存在だった。
それから弟みたいな存在に、なって。
いつの間にか背を抜かれて、見下ろされるようになって。
あぁ、男の子なんだって思って。
それが、男の人、になったのは。何時からだったんだろう─?**]