『それが第一の報告で、もう一つ伝えることがある。
……俺の島で人狼騒ぎが起きた。
もしかしたら、結社の方から連絡が行ってるかね。
…どうにか退治して、俺はこうして手紙を書けてる。
それ関連で……”奴”が検分に来たよ。
見たくねぇ面だったがな、報告は義務だから応対した』
[”奴”と言う文字に男の眉根が寄った。それだけで伝わる相手。男自身、その人物に対して恩義はあれど、良い感情は持ち合わせていなかった]
『ここらの詳細はまぁ、そっちに行った時にでも話すわ。
そん時は酒に付き合ってくれよ、勿論愚痴にもな。
そんじゃ、こっちが落ち着いたらヴェルト連れてそっちに行く』
[『じゃあな』と言う文字で文章は終わっていた。読み終わると男は手紙を畳み、懐へと仕舞う。そして天を見上げ呟いた]