俺、エレには最初から迷惑ばっか、かけてたよな。木に取り込まれたのも俺のせいみたいなもんだと思うし…もしかして…繋がっちまったのも、俺が傍にいたせいかもだし。
俺の方から、エレを守るって言ったのに。
[だから、と、一度言葉を切って、顔を覗き込む]
このお茶会が終わってからも、きっと守るよ。エレが迷惑じゃなかったら。
…これは、その約束の、おまじない。
[かり、とヴァンパイアの牙で、自分の小指を咬んで、血を滲ませる]
どこにいても、俺に繋がるように。
[そっと、エレオノーラの手を取って、その手の平に小指で小さく印を描いた。それは血と共に、彼女の手に染み込んで見た目には消えてしまう]