上出来だ。流石というべきか、黒妖犬――否、“012”。変わらない、が、変わったな。[揶揄するような響きを持った声。 感情のいろを見せるティルに、薄く笑んだ。 が、それも一瞬で消える。]……あの少女は、どうした。身体はまだ、残されているのだろう。放って置く気か。[たとえ実体を持たぬ姿だったとは言え、魂を扱う彼女に見えぬはずはない。]それに、こういう事は「年上」に任せるべきだ。